大沼貴之先生らとの共同研究成果がJournal of Biological Chemistryに受理されました。

Ohnuma T. et al., MoChia1 is a GH18 reducing-end GlcNAc–releasing chitin oligosaccharide hydrolase from the rice blast fungus Magnaporthe oryzae. Journal of Biological Chemistry, accepted (2026).

本論文は、近畿大学農学部の大沼貴之先生と尾形が共同責任著者を務め、近畿大学、福島大学、帝京大学による共同研究として実施されました。本研究により、MoChia1というイネいもち病菌由来のキチナーゼが、「キチンオリゴ糖を還元末端側からGlcNAc単位で加水分解する」という、これまであまり知られていなかったユニークな分解様式をもつ酵素であることが明らかになりました。このような固定概念にとらわれない反応機構を見抜いた大沼先生の洞察力には、深い感銘を受けるとともに、私たちが知らない酵素の基質分解メカニズムが世の中にはまだまだ存在するのではないかと、ワクワクするような論文となっています。さらに、本研究では、2012年に私たちの研究室で合成した化合物が重要な役割を果たしました。当時設計・合成した基質アナログが、10年以上の時を経て本酵素の特異的な反応性を実証するための有力なツールとして活用されたことは、大変感慨深いものがあります。過去の研究の積み重ねが新たな発見へとつながることを実感できる、とても意義深い成果となりました。