福島高専らとの共同研究成果がBiochemical and Biophysical Research Communicationsに受理されました。
Sogame Y, et al., α,β-trehalose, an intracellular substance in resting cyst of colpodid ciliates as a key to environmental tolerances. Biochemical and Biophysical Research Communications, 716, 149971 (2024).
本研究は、福島高専の十亀陽一郎先生を責任著者とし、福島大学、宇都宮大学、香川大学、愛媛大学の共同研究として行われました。本論文の解説を十亀先生から頂いております。是非、ご一読ください。
この論文は、強い環境ストレス耐性をもつコルポーダの休眠シストにα,β-トレハロースが存在することをはじめて証明しました。トレハロースは、生物の耐性獲得に寄与する物質として有名です。私は、強い耐性をもつクマムシ等と同様にコルポーダの休眠シストもトレハロースを蓄積して耐性を獲得すると学生の頃から思い描いていました。その予想を証明したのがこの論文です。コルポーダの休眠シストの場合、他の生物が蓄積するα,α-トレハロースではなく、α,β-トレハロースであったのは驚きです。α,β-トレハロースの数少ない研究報告にもなりました。(十亀陽一郎)