JRA完了研究成績報告会で成果発表を行いました。
2024年4月25日(木)に日本中央競馬会競走馬総合研究所で受託研究(2021~2023年度)の完了研究成績報告会に参加し、「Poly-N-acetylglucosamine(PNAG)ワクチン抗原の合成および抗PNAG抗体検出系の確立」というタイトルで成果発表を行いました。本研究では、馬産地などで大きな問題となっているロドコッカスエクイ感染症に対して効果が期待される糖鎖ワクチンの合成と抗糖鎖抗体検出系の確立にチャレンジしました。今回、着目した糖鎖はグルコサミンがβ-1,6-グリコシド結合を介して連なった5糖構造であり、本研究室でこれまで扱ったことのない化合物でしたが、多くの試行錯誤を繰り返しながら、なんとか目的物を作り上げることに成功しました。研究計画の段階からご協力頂いたJRA総研の木下優太先生、丹羽秀和先生、上野孝範先生、会津大学の左一八先生、日生研株式会社、株式会社コガネイに心より感謝申し上げます。3年間の受託研究期間は終了しますが、いくつかの追加実験を行うと共に、今後、論文化等を進めていきたいと考えています。