第40回シクロデキストリンシンポジウムに参加しました。
2024年9月19日(木)と20日(金)に東京大学駒場Ⅰキャンパスで開催された第40回シクロデキストリンシンポジウムに参加しました。本研究室からは共同研究発表として苫小牧高専の橋本凜咲さん(専攻科1年)が「シクロデキストリンと多糖の協働による異形エマルションの形成」を口頭発表し、尾形が「シクロデキストリンを含有する新規糖鎖高分子の合成とエマルション形成」をポスター発表しました。これら発表は、近年、苫小牧高専の甲野裕之先生とハウス食品株式会社との共同研究として精力的に取り組んでいる成果の一部であり、今後さらなる発展が期待されます。シクロデキストリンシンポジウムには今回初めての参加でしたが、シクロデキストリンの構造や物性、機能に着目し、化学的な観点から精密な材料開発を行っている研究が多く、その応用範囲も食品から化成品、検査薬、医薬品に至るまで多岐に渡っており、本当に勉強になりました。合成化学の視点からコメントすると私達が得意とする直鎖や分岐のオリゴ糖とシクロデキストリンのような環状オリゴ糖は、全然扱いが異なっており、糖鎖合成の難しさを日々実感しているところでしたので、今回、シクロデキストリンの専門家との意見交換は私にとっても非常に有意義な時間となりました。環状オリゴ糖に関しては、まだまだ素人ですが、一つ一つ技術を習得し、新たな材料開発へ繋げていきたいと思っています。